カレンダーの上ではゴールデンウィーク。
皆さまは、いかがお過ごしでしょうか?
私はと言いますと、絶賛入院中でして、
季節を感じることのできない生活をしております…
それはさておき、明日5月5日は二十四節気の
第七番目「立夏(りっか)」になります。
「穀雨」から始まった春の終わりの雨が、
大地を十分に潤し、いよいよ季節のバトンは
「夏」へと渡されました。
「夏」と聞くと、今年「酷暑」という気象用語も
追加となりましたように、ギラギラとした太陽や
寝苦しい夜を想像しがちですが、暦の上の夏は
一年で最も爽やかで、生命の輝きが眩しい
「始まり」の季節なのです。
光と風が踊る、夏の幕開け
「立夏」
その文字の通り、暦の上では今日から夏の始まり
です。
実際にはまだ、半袖で歩くには少し肌寒い日も
あったり、からりとした五月晴れが心地よかった
りと、私たちがイメージする「真夏」とは少し
趣が違います。
けれど、窓を大きく開けてみてください。
風に乗って届く草木の香りが、ほんのり力強く
なっていませんか?
木漏れ日のコントラストが、以前よりくっきりと
濃くなっていませんか?
この「夏の気配が立ち始める瞬間」こそが立夏。
ゴールデンウィークの賑わいとともに、
清々しい初夏の世界を一緒に散策してみましょう。
新緑と伝統が交差するとき
立夏は、冬から春へと続いてきた
「芽吹きの物語」が、一段と加速する時期です。
二十四節気の第7番目
春の節気が終わり、ここから
「立夏・小満・芒種・夏至・小暑・大暑」
という夏の節気が始まります。
「夏が立つ」ということ
「立」という字には、新しい季節がはっきりと
形を成して立ち上がる、という意味があります。
春の柔らかな空気から、少しずつエネルギーに
満ちた夏の気へと切り替わるタイミングなのです。
八十八夜との密接な関係
5月2日は「八十八夜」でした。
(八十八夜については前回もご紹介しております
ので、合わせてご確認いただけますと嬉しいです。
この時期に摘まれる新茶は、立夏の光を
浴びるための心強いエネルギー源となります。
端午の節句(5月5日)とともに
立夏と重なるようにやってくるのが
「端午の節句」。
私には弟がいるので、昔我が家にも大きな
鯉のぼりがありました。
五月の空を泳ぐ鯉のぼりは、まさに立夏の
爽やかな風を象徴する風景ですよね。
今でも庭先などやマンションのベランダに
鯉のぼりを見かけると「今年もこの季節が
来たんだな」と思えます。
小さな命の躍動
立夏の約15日間は、足元や水辺で「目覚め」を
終えた生き物たちが、本格的に活動を始めます。
初候:蛙始鳴(かわずはじめてなく)
冬眠から覚めた蛙たちが、水辺で鳴き始める頃
です。
田んぼに水が張られ、夜になると響き渡る蛙の
大合唱。
それは、実りの秋へ向けた最初のファンファーレ
のようです。
次候:蚯蚓出(みみずいづる)
ミミズが土の中から這い出してくる頃。
少し地味な存在かもしれませんが、彼らは土を
耕してくれる「大地の知恵者」。
ミミズが動くのは、大地が豊かに耕されている
証拠なのです。
末候:竹笋生(たけのこしょうず)
春のたけのこ(孟宗竹)に代わり、
少し細身のたけのこが生えてくる頃。
ニョキニョキと驚くべきスピードで成長する
竹の姿は、夏の生命力そのものです。
身を清め、健やかさを願う
立夏の時期に欠かせないのが「端午の節句
(こどもの日)」の習慣です。
これらは夏の暑さを乗り切るための「魔除け」の
意味も込められています。
菖蒲湯(しょうぶゆ)の習慣
強い香りで邪気を払うとされる菖蒲。
立夏の夜に菖蒲湯に浸かることは、
これから来る本格的な夏の暑さに負けない体を
作るための「身清め」でもあります。
柏餅(かしわもち)とちまき
新芽が出るまで古い葉が落ちない柏は
「子孫繁栄」の象徴。
ちまきは「厄除け」の象徴。
おいしいお菓子をいただきながら、季節の節目を
祝う。
日本人が大切にしてきた豊かなひとときです。
初夏の光を味方につける
この爽やかな時期を存分に味わうための、
暮らしのヒントを集めました。
「新緑狩り」で森林浴を
一年で最も緑が美しいと言われるこの時期。
近くの公園や山へ出かけ、生まれたての「青葉」を
眺めてみてください。
木々の隙間からこぼれる光を浴びるだけで、
心がすっと軽くなります。
八十八夜の新茶で一息つく
「八十八夜の別れ霜」という言葉がありますが、
ようやく寒さの心配がなくなるこの時期。
新茶の香りを楽しみながら、ゆっくりと心を
整えてみませんか?
初鰹を味わう(江戸の粋を楽しむ)
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」。
江戸時代の人々が熱狂した初鰹は、まさに
今の時期。
さっぱりとした赤身をいただきながら、
体の中に「初夏の気」を取り入れましょう。
衣替えの「完全シフト」
立夏を過ぎたら、お部屋の設えも夏仕様へ。
リネン素材のカバーに変えたり、冬の名残がある
小物を片付けたり。
視覚から涼しさを取り入れることで、これからの
暑さに備えましょう。
紫外線・日焼け対策のスタート
爽やかな風に油断しがちですが、実は5月の
紫外線は非常に強力です。
お気に入りの帽子や日焼け止めを準備して、
外遊びを楽しみましょう。
夏野菜の苗を植える
トマトやキュウリ、ナスなど、夏野菜の苗を
植えるのにも絶好のタイミング。
土に触れることは、立夏のエネルギーを直接
受け取ることでもあります。
あなたはどんな「初夏」を迎えますか?
以前の私は、5月といえばただ「連休が嬉しい」
というだけの日々を過ごしていました。
けれど、暦を学ぶことで「夏が立つ」という
言葉に出会ってから、新緑の一枚一枚、
風の一吹き一吹きが、これから始まる輝かしい
季節への招待状のように思えるように
なりました。
最近は汗ばむこともありますが、
暑すぎず、寒すぎず。
すべてが瑞々しく、希望に満ちた立夏の季節。
皆さんは、この心地よい初夏の始まりを、
どんなふうに過ごされますか?
「菖蒲湯に入りました」「新茶を淹れました」
「ハイキングで綺麗な緑を見ました」
そんな皆さんの「初夏の発見」を、ぜひ
コメント欄で教えてくださいね。
深呼吸をして、光を浴びて。
心弾む夏の第一歩を、ご一緒に
踏み出しましょう。
次回はあらゆる命が満ち足りてくる頃、5月19日に
『小満とは?命が満ち始める暦の話|
初夏の恵みを感じる季節』
と題してお届け予定です。
ご感想やリクエストなどはコメント・お問合せ欄のほか、
下記のお問合せフォームでも受け付けています。
また、その他の活動につきましては、Pinterestでご紹介しています。
よろしければあわせて見ていただけますと嬉しいです。
それでは本日はここまで。
読んでいただきありがとうございました。
皆さまの毎日が、爽やかな風に包まれますように。
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