皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
3月も半ばを過ぎ、吹く風の中に沈丁花の甘い香りが混じるように
なった気がします。
明日、3月20日は「春分の日」。
カレンダーでは赤い字で記された祝日ですが、皆さまはこの日が
どのような意味を持つ日か、改めて考えたことはありますでしょうか?
本日は、一年の中でもひときわ大きな節目である「春分」と、
この時期に欠かせない「お彼岸」について、ゆっくりと紐解いて
いきたいと思います。
昼と夜が溶け合う、特別な日
「春分の日」と聞くと、「お休みの日」というイメージが強いかも
しれません。
しかし、祝日法にはこの日の趣旨はこのように記されています。
『自然をたたえ、生物をいつくしむ』
冬の厳しい寒さを乗り越え、草木が芽吹き、生き物たちが活動を始める。
そんな生命の輝きを慈しむ日なのです。
天文学的に見れば、春分は「太陽が真東から昇り、真西に沈む日」。
つまり、昼と夜の長さがほぼ同じになる、一年の中でバランスが
完璧に整う「中立」の日でもあります。
この日を境に、私たちの世界は少しずつ「光」の時間が長く
なっていきます。
春分の由来と豆知識:宇宙の理と暮らしの知恵
二十四節気の第4番目にあたる「春分」。
ここでは、少しだけ深くその背景を覗いてみましょう。
春分点と太陽の通り道
天文学では、太陽が「春分点」を通過する瞬間を指します。
この時太陽は赤道の真上にあり、北半球でも南半球でも光が平等に
降り注ぎます。
古来、人々はこの「偏りのない状態」を神聖なものとして
捉えてきました。
この太陽の通り道は「レイライン」とも呼ばれています。
このレイライン上には日本を代表するパワースポットが
並んでいるとか…!
「暑さ寒さも彼岸まで」の意味
よく耳にするこの言葉。春分(秋分)を過ぎれば、それまでの
厳しい寒さ(暑さ)も和らぎ、過ごしやすい気候に落ち着くという
意味です。
先人たちは自然のサイクルをよく観察し、この日を
「季節の交代」の確かな目安としていたのですね。
春分は、まさに「冬の終わり」と「春の本格的な始まり」が
交差する、宇宙規模の交差点のような日なのです。
この時期の七十二候:静かな変化の三つのサイン
春分の約15日間をさらに細かく分けると、春が加速していく様子が
手に取るようにわかります。
初候:雀始巣(すずめはじめてすくう)
雀たちが忙しく小枝を運び、巣作りを始める頃です。
身近な鳥たちの営みに、新しい命を育む春の力強さを感じます。
次候:桜始開(さくらはじめてひらく)
待ちに待った桜の便りが届き始める頃。
一輪、また一輪とほころぶ様子は、私たちの心を無条件に
弾ませてくれます♪
末候:雷乃発声(かみなりすなわちこえをはっす)
遠くで春の雷が鳴り響く頃。
「虫出しの雷」とも呼ばれ、この音に驚いて生き物たちが完全に
目覚めるとも言われています。
春のお彼岸:ご先祖さまと繋がる時間
春分を中日(ちゅうにち)とした前後3日間、合わせて7日間を
「お彼岸」と呼びます。
ここではお彼岸について深堀りしておきましょう。
なぜお墓参りをするの?
仏教では、私たちが住むこの世を「此岸(しがん)」、
ご先祖さまがいる悟りの世界を「彼岸(ひがん)」と呼びます。
太陽が真西に沈む春分の日は、此岸と彼岸が最も通じやすくなる日
と考えられてきました。
だからこそ、この時期にお墓参りをしてご先祖さまに感謝を伝える
風習が定着したのです。
「ぼた餅」と「おはぎ」の不思議
春に食べるのは「ぼた餅」、秋は「おはぎ」。
実はこれ、基本的には同じものであることをご存知でしょうか。
春は、春を象徴する花「牡丹(ぼたん)」にちなんで「ぼた餅」。
秋は、秋の花「萩(はぎ)」にちなんで「おはぎ」。
季節の花を名前に冠する日本人の感性、とても素敵だと思いませんか?
ちなみに、「ぼた餅」は牡丹の花に合わせて少し大きめに丸く
作るのが伝統だそうです。
おすすめの過ごし方:調和を整え、新しい私へ
春分という「バランスの日」にふさわしい、暮らしのアイデアを
いくつかご紹介いたします。
お墓参りで心をリセットする
もし遠方でお墓参りが難しい場合は、お仏壇や、心の中で
ご先祖さまに手を合わせるだけでも十分です。
「今の自分があるのは、繋いでくれた命があるから」と感謝する
時間は、忙しない日常でトゲトゲした心を、丸く穏やかに
整えてくれる気がします。
手作りぼた餅を味わう
小豆の「赤」には魔除けの意味があると言われています。
市販のものも良いですが、自分で炊いたあんこの香りに
包まれながら丸める時間は、心安らぐひとときになります。
桜の開花情報をチェック、お花見の計画
「桜始開」の候に合わせて、お散歩コースの桜を
観察してみましょう。
満開の桜も良いですが、咲き始めの「まだかな?」と
待つ時間こそ、春の醍醐味です。
生活リズムを整える
昼と夜の長さが同じになるこの日は、自分の生活リズムを見直す
絶好のチャンス。
夜更かしを控えて朝の光を浴びる、食事の時間を一定にするなど、
自然のバランスに自分を合わせていくことで、自律神経も
整いやすくなります。
現代社会の中でせわしなく生きる私たちにとっては少々耳が
痛いですが、これを機に整えたいところです
断捨離で「新しい風」を通す
春分は「宇宙元旦」とも呼ばれることがあります。
古いものを手放し余白を作ることで、そこに新しい運気や
アイデアが流れ込んできます。
お部屋の隅々を掃除して、春の風を家中に通してみませんか?
あなたの中に、春のバランスを
「自然のバランスに倣って、心身のバランスも整えたい」
私は毎年、春分の日を迎えるたびにそう思います。
頑張りすぎていた心、冬の寒さで縮こまっていた体。
それらを一度真ん中に戻して、真っ白な気持ちで「新しい春」の
一歩を踏み出す。
そんなふうに暦を使えたら、毎日はもっと軽やかになる気がします。
皆さんは、この春分という節目をどんなふうに過ごされますか?
「お墓参りに行きました」「春の花を見つけました」
そんな皆さんの春の報告を、コメント欄で聞かせていただけたら
嬉しいです。
自然と調和し、生命を慈しむ。
そんな優しい春のひとときを、皆さまと共に味わって
いけますように。
次回は、空気が澄み渡りすべてが清らかに輝く
「清明(せいめい)」の頃、3月19日木曜日に
『清明の意味と由来│万物が清らかで明るくなる春の暦』
と題してお届け予定です。
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それでは本日はここまで。
皆さんの毎日が、光溢れるものになりますように。
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